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業務改善助成金で、運送会社は何ができて、何ができないのか

申請の受付は9月1日から。締切は自社の県の最低賃金の発効日で決まる

人手が足りない、という話をしていると、社長から返ってくる言葉はだいたい3つに落ち着く。「うちはまだ、その段階じゃない」。「使いこなせる人材がいない」。「システムは高いし、導入コンサルにも払えない」。大事なのは分かっている、という前置きのあとに、この3つが来る。

後ろの2つは、突き詰めればお金の話だ。そして、賃上げとセットで設備投資をすると、その設備投資にかかった費用の一部が戻ってくる制度が国にある。業務改善助成金という。2026年度(令和8年度)は、9月1日から申請の受付が始まる。

ただ、この制度の要項は文字が多い。私も読んでいて、正直、途中で眠くなる。だから代わりに一通り読んで、運送会社に関係するところだけを並べた。以下はすべて2026年度(令和8年度)時点の厚生労働省の資料に基づいている。

この記事が向いているのは、こういう会社だ。

  • 秋の最低賃金の改定で、どのみち何人かの時給を上げなければならない
  • 入れたいシステムや機械があるのに、「今年は無理」で毎年見送っている
  • 助成金の名前は聞いたことがあるが、何が対象なのかを調べる時間がない

先に、この制度でいちばん誤解されやすいところを書いておく。戻ってくるのは設備投資の費用であって、賃上げした分のお金ではない。賃上げは、助成を受けるための条件のほうだ。だから話の順番は「助成金がもらえるから賃上げする」ではなく、「どのみち上げなければならないなら、その機会に、前から入れたかったものを入れる」になる。誰をいくら上げるかという配分そのものは別に書いた(最低賃金の引き上げに、運送会社はどう対応するか)。

業務改善助成金とは——賃上げが先で、あとから戻るのは設備投資の費用のほう

業務改善助成金とは、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を50円以上引き上げ、あわせて生産性向上に資する設備投資などを行った場合に、その設備投資などにかかった費用の一部が助成される制度である。助成される金額は、設備投資などにかかった費用に助成率をかけた金額と、助成上限額を比べて、安いほうの金額になる。

まず、自社が土俵に乗っているかどうか。対象になるのは次の条件を満たす事業者だ。

2つめが実務上の関門になる。すでに全員が新しい最低賃金を超えて払えている会社は、この制度の対象ではない。逆に言えば、秋の改定で「上げなければならない人がいる」会社ほど、この制度に噛み合う。

申請は事業所ごとに行う。工場と事務所が別にあるなら別々の申請になり、同一事業所の申請は年度内1回までだ。過去に使ったことがある事業者も、あらためて対象になる。

コースは3つ。上限額は「引き上げる人数」で動く

令和8年度は、50円・70円・90円の3コースに再編された(令和7年度は30円・45円・60円・90円の4コースだった)。どのコースを選ぶかは、事業場内最低賃金をいくら引き上げるかで決まる。助成上限額は、引き上げる労働者の人数と事業場の規模で細かく分かれるが、幅を掴むには両端を見れば足りる。

コース必要な引上げ額1人だけ引き上げる場合の上限10人以上を引き上げる場合の上限
50円コース50円以上30万円(事業場規模30人未満なら40万円)130万円
70円コース70円以上40万円(同 50万円)300万円
90円コース90円以上90万円(同 100万円)600万円

よく見かける「最大600万円」は、この表のいちばん右下の1マスだ。90円コースで、10人以上の賃金を引き上げる場合。しかも10人以上の区分は特例事業者だけが対象になる。5台10台の会社が最初に見るべきなのは右下ではなく、左の列——1人から使える制度であることのほうだ。表に載っていない2人から8人以上までの段階も、そのあいだに刻まれている。

助成率は、引き上げる前の事業場内最低賃金で分かれる。

令和7年度まではこの区切りが1,000円だった。区分の線そのものが動いている点は、去年の記憶で判断すると外す。

助成額の出方(厚生労働省の資料に載っている計算例)
  • 事業場内最低賃金が1,040円 → 助成率は4/5
  • 8人の賃金を1,130円まで引き上げ(90円コース)→ 助成上限額は450万円
  • 設備投資などの額が600万円 → 600万円 × 4/5 = 480万円
  • 480万円と450万円を比べ、安いほうの450万円が支給される

この計算例が示しているのは、上限額に張り付くまで買っても、上限額より上は戻らないということだ。逆に、上限額に届かない買い物なら、助成率のぶんはまるごと効く。順番としては「上限額まで何を買うか」を考えるより先に、「本当に要るものはいくらか」を出すほうが早い。

誰を引き上げると「引き上げた人数」に数えられるか

人数の数え方には決まりがある。数えられるのは、事業場内最低賃金である労働者と、その人の賃金が上がったことで追い抜かれる労働者だ。どちらも、申請したコースと同額以上の引き上げが要る。すでに引き上げ後の事業場内最低賃金以上をもらっている人は、いくら上げても人数には入らない。

そして対象になるのは、週の所定労働時間が20時間以上の雇用保険加入者で、雇入れ後6か月を経過した労働者。令和8年度から「引き上げる対象労働者は雇用保険被保険者が対象」と明記された。入って3か月の新人を上げても、この制度の人数には数えられない。

何が対象で、何が対象外か——「作業の時間が減る」と言えるかどうか

ここが、この制度でいちばん判断を間違えるところだと思う。カタログを眺めて「これは対象か」と一つずつ照合しても終わらない。軸は1本しかない。

厚生労働省のQ&Aは、助成の対象を「生産性の向上、労働能率の増進に資する」と認められる設備投資などと書いている。生産性の向上には、事業場の売上の増加や収益の改善も含まれる。つまり「速くなる・多く回る・売上が増える」ほうに効く買い物だ。

そして、対象外の例として挙がっているものを並べると、輪郭がはっきりする。

並べてみると、線の引き方が見えてくる。その買い物で「誰かの作業の時間が減る」なら残る。「経費が安くなる」「職場が快適になる」は落ちる。エアコンも空調服も、現場にとっては切実だが、減るのは不快さであって作業の時間ではない。LEDへの交換が落ちるのも同じで、下がるのは電気代であって、作業の時間ではない。

だから申請書に書くべきなのは、買うものの名前ではない。その買い物で、誰の、どの作業が、どれだけ短くなるかのほうだ。ここは助成金に限らず、社内の決裁でもまったく同じことを聞かれる(業務効率化で時間はどれくらい減るのか)。

運送会社が引っかかりやすい3つ

1. 自動車は、令和8年度から対象外になった。

令和7年度は助成対象経費の特例として自動車が入っていたが、令和8年度は自動車(特種用途自動車を除く)が助成対象外になった。車両の購入を軸にした組み立ては、今年は成立しない。自動車のリース、ローン契約、保守契約なども対象外だ。

例外は特種用途自動車(いわゆる8ナンバー車)で、こちらは対象になりうる(法令上の正式表記は「特種」。厚労省の資料には「特殊用途自動車」と書かれているものもあるが、同じものを指す)。判定は原則、車両に付与されるナンバープレートの「車種を表す数字」が8で始まるかどうか。加えて「使用の本拠の位置」が申請事業場の住所である必要がある。厚生労働省のリーフレットは、対象経費の例としてリフト付き特殊車両の導入による送迎時間の短縮を挙げている。車体側で悩む前に、まず車検証の番号を見るのが早い。

2. パソコン・タブレット・スマートフォンの新規導入は、原則として対象外。

ここは思い込みで進むと痛い。端末とその周辺機器の新規導入が対象になるのは、特例事業者のうち「物価高騰等要件」に当てはまる場合に限られる。しかも新規購入が対象なので、既存のパソコンの入れ替えは対象にならない。例外的に、業務用の高機能機器を動かすためにその機器の要求仕様としてパソコンが必要で、事務作業用の汎用機では対応できない場合に、付属のパソコンが対象になりうる、という扱いはある。

この扱いを知らないまま「ソフトを入れるついでに端末も」と積むと、そこだけ落ちる。端末代を当てにしない見積もりを組むのが安全だ。

3. 更新と増設は、書き方で結果が変わる。

老朽化や破損を機に設備を入れ替える場合、既存より高い能力を持つ上級機器を導入して生産性の向上が認められれば対象になるが、同等性能の機器に入れ替えるだけでは対象にならない。増設についても、既存の機器だけでは対応できない作業量があり、増設によって生産性が向上するなら対象になりうる。どちらも「どこがどう上がったか」を計画書に書けるかどうかで分かれる。

細かいところでは、助成対象経費には税抜10万円という下限がある。ただし1つが10万円未満でも、ほかの設備投資と合わせて合計10万円以上になれば対象になる。振込手数料は対象外。ホームページの作成・改修は、受発注や決済ができるもの、受注機能を付け加えるものなら対象になるが、広告宣伝・販売促進に当たる部分は落ちる。

もうひとつ、経営コンサルティングの費用も経費区分に入っている。リーフレットには「国家資格者による、顧客回転率の向上を目的とした業務フロー見直し」が例として載っている。実施者の範囲は要領に定めがあり、経営革新等支援機関によるものも対象。継続的な契約(顧問契約)でも、その年度内の経費は対象になる。ただし2者以上の見積もりが必要で、取れない場合は理由書がいる。

運送会社の買い物を、どう説明するか

ここまでの軸を、現場の症状に当てはめてみる。同じ買い物でも、説明の仕方で軸に乗るかどうかが変わる——というより、乗る説明ができないものは、たぶん本当に要らない買い物だ。

現場の症状入れようとしているもの「時間が減る」で説明できるか
配車が班長の頭の中にしかなく、休むと誰も組めない 配車・運行管理のシステム 1日の配車にかかる時間、電話とやり直しの回数が減る、という形なら軸に乗る。「事務が楽になる」だけでは弱い
日報と点呼の記録が紙で、月末に事務が数日潰れる 勤怠・労務管理のソフト 転記と集計の時間が減る、という形。ただし端末代は当てにしない(パソコンの新規導入は原則対象外)
手積み手降ろしで、1件あたりの荷役に時間がかかる 荷役の機械、リフト付きの車両 積込・荷降ろしの時間が短くなる形。ナンバーが付くものは8ナンバーかどうかで分かれるので車検証を先に見る
受注がFAXと電話で、聞き間違いが月に何度か出る 受注をウェブで受ける仕組み 受注機能の付加なら対象になりうる。会社案内やランディングページの制作は広告宣伝で落ちる
そもそも何から手を付けるか決まっていない 業務フローの見直し(外部に依頼) 経営コンサルティングの経費区分がある。2者以上の見積もりが要る

右の列に何も書けない行があったら、それは今年見送っていい買い物だ。逆に、書ける行が1つでもあるなら、8月中に見積もりを取る価値がある。ちなみに、この「どの作業が何時間か」を洗い出す作業そのものは、助成金がなくてもやる意味がある(業務分解のやり方——「分けろ」と言われても、どう分けるか)。

窓が開くのは9月1日。閉じる日は自社の発効日で決まる

この制度でいちばん見落とされるのは、金額でも対象でもなく日付だと思う。受付開始が9月1日というのは全国共通だが、締切は会社ごとに違う。

令和8年度の3つの期限
  • 申請期間:令和8年9月1日 〜 申請事業所の都道府県で適用される地域別最低賃金の発効日の前日、または令和8年11月30日のいずれか早い日
  • 賃金引上げ期間:令和8年9月1日 〜 適用される地域別最低賃金の発効日の前日
  • 事業完了期限:交付決定年度の1月31日(やむを得ない理由があり労働局が認めた場合は3月31日まで)

発効日は都道府県ごとに違うので、締切もそれぞれ違う。福岡の令和7年度は11月16日発効だったが、令和8年度は10月4日発効(1,114円)に前倒しされた。つまり締切は10月3日で、窓が開いていたのは9月1日からの約1か月。去年の感覚で「11月まである」と思っていると、1か月半ずれる。2026年度の福岡分の受付はすでに終わっている(例年どおりなら、次の受付開始は2027年9月1日)。発効日が10月1日の県なら、窓は9月の1か月しかない。自社の発効日は、都道府県労働局の公表で必ず確認してほしい——ここに書いた日付は、逆算のやり方を示すための例だ。

そのうえで、順番を間違えると全部が無駄になる箇所が2つある。

加えて、予算の範囲内での交付なので、申請期間内に募集が終了する場合がある。締切まで待つ理由は、ひとつもない。

8月のうちに決める2つ

逆算すると、9月1日に出せる状態にしておくために、8月中にやることは4つ。決めることが2つ、調べることが2つだ。

  1. 誰をいくら上げるかを決める。全員の時間額を1枚に並べ、いちばん低い人がいくら足りないかを出す。50円・70円・90円のどのコースになるかは、この額で決まる
  2. 何を買うかを1つに絞り、見積もりを取る。金額と、その買い物で「誰のどの作業が何時間減るか」を1行で書けるところまで持っていく。経営コンサルティングを入れるなら2者以上
  3. 自社の県の発効日を調べ、締切をカレンダーに書く。発効日の前日か11月30日の早いほう。ここが自社の締切になる
  4. 交付要綱・要領で最新の要件を確認する。制度は年度で動く。去年の記憶では判断しない

決める2つ(1と2)は、社内で半日あればできる。3は労働局の公表を見るだけで済む。金はかからない。かかるのは順番を守ることだけだ。

その原資は、もう払っている

ここからは、制度の説明ではなく、私の見立てだ。

冒頭の3つの言葉——「その段階じゃない」「人材がいない」「システムが高い」——のうち、後ろの2つは新しい出費に見えているから出てくるのだと思う。だが、離職が続いている会社は、すでに別の形で払っている。

ドライバーが辞める。採って、教育し直す。その教育に、先輩や管理職の時間が取られる。取られている間、その人が本来やるはずだった仕事は止まる。回らない分は協力会社に発注する。人手が足りなければ、社長や幹部がトラックに乗ることもある。これは全部、実際に出ているコストだ。ただ、給与や外注費に紛れていて、「離職のコスト」という名前が付いていないだけだ。

その原資を想定して考えれば、話は変わる。助成金を使って業務フローの見直しやソフトを入れるのは、新しい出費を作る話ではなく、いま離職・教育・外注に流れている金を、仕組みのほうに付け替える話だと思う。「その段階じゃない」のではなく、その段階の費用をすでに払っている、というのが私の見立てである。

正直に書いておくと、私自身は人事にいたころ、雇用に関する助成金を申請した経験がない。大きな会社は、助成金がなくても投資ができたからだ。制度のお金の流れと正面から付き合ったのは障害者雇用のほうで、法定雇用率を割れば納付金を納めなければならない——その達成をどうにかする側にいた。裏返すと、こうなる。助成金がなくても投資できる会社があり、その外側に、助成金がなければ投資の順番が回ってこない会社がある。この制度は、後者のための入口だ。

補助金や助成金は、聞いている限り「やろうとしていることさえ決まっていれば、取れる」という印象がある。難しいのは制度のほうではなく、決めることのほうだ。ただし、決めたあとにもう一段ある。申請の手間を外に出すなら、その費用も先に計算に入れておく——業務フローの見直しを外部に頼む費用や、申請書類を成果報酬で代わりに書いてもらう費用は、実際にかかる。戻ってくる額から差し引いて、それでも残るかどうかで見るのが正しい。なお、この記事は制度の解説であって、申請代行は行っていない。

もうひとつ、決裁の話を付け加えておきたい。システム投資は、現場が言い出しても、決裁の設計で決まる。私は勤怠管理システムをスクラッチで作るプロジェクトに関わったことがある。あれはうまくいった。理由ははっきりしていて、自分は年次が低かったので、決裁は役職を持っている人たちが回してくれたからだ。自分は参加して意見を言い、課題を出す。それに合わせて納期が決まり、システムができていく——役割分担が機能していた。

裏を返せば、中小企業でこれをやるとき、その「回す人」は社長しかいないことが多い。現場が「配車ソフトが要る」と言い出しても、社長のところで「新しい出費」に見えていれば止まる。「いま外注に払っている分の付け替えだ」と見えていれば通る。助成金は、その見え方を変える材料の一つになる。

どこに相談すればいいか

よくある質問

Q. 業務改善助成金は、いつからいつまで申請できますか?
A. 2026年度(令和8年度)の交付申請の受付開始日は令和8年9月1日です。締切は「申請する事業所の都道府県で適用される地域別最低賃金の発効日の前日」か「令和8年11月30日」の、いずれか早い日。発効日は都道府県ごとに違うので、締切も会社ごとに違います。福岡の令和8年度は10月4日発効(1,114円)だったので、締切は10月3日。窓は9月1日からの約1か月でした。2026年度の福岡分の受付は終わっています。加えて、予算の範囲内での交付のため、申請期間内に募集が終了する場合があります。自社の発効日は都道府県労働局の公表で必ず確認してください。
Q. 何を買えば助成の対象になりますか? 自動車やパソコンはどうですか?
A. 対象になるのは「生産性の向上、労働能率の増進に資する」と認められる設備投資などです。厚生労働省のQ&Aでは、単なる経費削減が目的のもの(LED電球への交換など)、快適化が目的の職場環境の改善(エアコン設置、レイアウト変更など)、通常の事業活動に伴う経費(汎用事務機器の購入費など)、広告宣伝費・販売促進費は対象外と示されています。自動車は令和8年度から対象外になりました(特種用途自動車を除く)。自動車のリース、ローン契約、保守契約なども対象外です。パソコン・タブレット・スマートフォンとその周辺機器の新規導入は原則として対象外で、物価高騰等要件に当てはまる特例事業者の場合に限り対象となることがあります(この場合も既存機器の入れ替えは対象外)。助成対象経費には税抜10万円という下限があり、10万円未満のものでも他の設備投資と合わせて10万円以上になれば対象になります。
Q. 賃上げは、いつまでに、どうやればいいですか?
A. 地域別最低賃金の発効に対応して事業場内最低賃金を引き上げる場合、発効日の前日までに引き上げを完了している必要があります。発効日の当日に実施したものは対象外です。引き上げ後の事業場内最低賃金額と同額を就業規則等に定めることも必要で、複数回に分けての引き上げは認められません。引き上げる対象になるのは、週の所定労働時間が20時間以上の雇用保険加入者で、雇入れ後6か月を経過した労働者です。設備の契約や納品は交付決定を受けたあとでなければならず、交付決定前に導入したものは助成の対象になりません。順番は、賃上げの計画と設備投資の計画を立てて申請、交付決定、それから設備の導入です。

この記事の立場

物流の会社で、主に人事の側から賃金と制度の運用を見てきた経験からの整理です。本文に出てくるコース区分・助成上限額・助成率・申請期間・賃金引上げ期間・事業完了期限・対象事業者の要件・対象労働者の要件・自動車の取扱いは、厚生労働省の令和8年度リーフレットと「一部変更のお知らせ」で、助成対象になる設備投資の考え方と対象外の例、パソコンの扱い、更新・増設の扱い、経費の下限、ホームページ・経営コンサルティングの取扱いは厚生労働省の業務改善助成金Q&A(令和8年7月7日作成)で確認しています。福岡の令和7年度の発効日は厚生労働省の地域別最低賃金の資料によります。記述はいずれも2026年度(令和8年度)時点のもので、制度は年度ごとに変わります。

個々の設備が助成の対象になるかどうか、自社が特例事業者に当たるかどうか、事業場内最低賃金がいくらになるかは、事業の実態と申請の内容によって判断が変わります。最新の交付要綱・要領で要件を確認のうえ、上の「どこに相談すればいいか」の窓口へ。本記事は制度の解説であり、申請代行は行っていません。

出典(国の一次資料)

  • 厚生労働省「業務改善助成金」(令和8年度・制度概要/交付申請の受付開始日は令和8年9月1日/交付要綱・各種様式/コールセンター)厚生労働省 業務改善助成金
  • 厚生労働省「令和8年度業務改善助成金のご案内」(R8.4版リーフレット/対象事業者の要件・申請期間・賃金引上げ期間・事業完了期限・50円/70円/90円の3コースと助成上限額の表・助成率・引き上げる労働者数の数え方・特例事業者・対象経費の例・注意事項・自動車の除外)令和8年度業務改善助成金のご案内(PDF)
  • 厚生労働省「令和8年度業務改善助成金の一部変更のお知らせ」(助成率区分の1,000円→1,050円への変更/令和7年度の4コースから令和8年度の3コースへの再編)令和8年度業務改善助成金の一部変更のお知らせ(PDF)
  • 厚生労働省「業務改善助成金Q&A(令和8年7月~)」(令和8年7月7日作成/問24〜問41=助成対象となる設備投資等の考え方・対象外となる経費の例・経費の下限・更新と増設・特種用途自動車・パソコンの扱い・ホームページ・経営コンサルティング・リースと保守・事業完了日)業務改善助成金Q&A(PDF)
  • 厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」(各都道府県の現行額と発効日。福岡の令和7年度=11月16日発効)厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧

制度の中身より先に効くのは、たぶん順番のほうだ。誰をいくら上げるかを決め、何を買うかを1つに絞り、自社の締切を数える。この3つが8月のうちに紙になっていれば、9月1日は「調べる日」ではなく「出す日」になる。

この記事は「業務改善のはじめ方」シリーズの一部です(全5本)